スマート農業

農業の担い手不足が深刻化する中で、最先端技術を活用する「スマート農業」による省力化と生産性の向上が急務となっている。

ICT設備を十分に活用させるには、長年培われた栽培技術が必要となる。しかし、その栽培技術を有しているのは、長年従事してきた年配層が多く、ICTの活用度が低いのが現状。

この問題はAIテクノロジーで解決できる。農業にAIの接木は稀ではあるが、海外から新しく導入する作物に対しても、栽培技術をICTでコピーし、AIテクノロジーによって作物に最適な気候風土に合わせた栽培を行う。

「AIコピー栽培」という新しい概念で、栽培ノウハウの属人化を防いで、農業新規参入のハードルを下げる。また省力化を実現し、生産性の向上を目指す。

スマート水産業

近年、海苔の価額が高騰している。国内の海苔生産量が年平均5.4%ずつ減少していることが背景にある。漁師の高齢化・海水温上昇・栄養塩枯渇・多くて強くなった台風など様々な原因はあるものの、海外ではICT活用で生産量を増やしているところもある。

海苔のAI屋内養殖設備を導入することで、海苔の生産量減少に歯止めをかけることができる。冬期の厳しい作業環境であるため、新規参入が少ない課題の解決策にもなる。海では冬期のみが養殖期間だが、屋内養殖施設では一年中多期作が可能であり、設備の自動操作により省人化を実現できる。弊社は日本初の海苔屋内養殖施設の稼働を目指している。

水産業へのICT導入は、時代の要求でもあり、追込み漁にAIの導入（沖縄県）、モジャコ漁にAIの導入（鹿児島県）事例がある。

ドローンテック

沖縄の追込み漁は、多くの漁師が協業漁法として長年続いている。しかし近年、人口減少及び高齢化により、大切に守り続けられてきた伝統漁法が途切れた地域もある。

ドローンテックとAIテクノロジーを活用し、沖縄県離島の追込み漁の効率化を図る事例がある。また、完全自動化したドローンで島を周回し、海洋漂着ゴミを監視する事例もある。

山深い地域では、野生動物の増加が益々深刻な問題になっている。罠を設置した場合、設置現場を一日一回以上確認しなければならない。高齢化や人口減少が深刻な山村では、こういった取り組みにドローンの活用が期待される。

ドローンの無窮な可能性を活かせば、社会の諸問題の解決策を見出すことができる。

小規模地区OS

山村や離島など僻地の集落（公民館）行政は、依然としてマイクとスピーカーを用いて区内案内を行っている。昔からの習慣ということで、雨風で聴こえないなど不便を感じつつも、早急な改善の必要性を感じていないのが現状。

弊社は、小規模単位で活用できる「集落OS」というソリューションを実用化している。公民館からの配信に対し、住民側は「賛成/反対」「参加/不参加」などの意志表明がLINEで容易に可能。公民館側ではその集計を一目で確認することができる。公民館から配信する際に、さらに小グループごとの配信も可能で、僻地の集落行政に欠かせない機能を備えている。また、安否確認機能も備える。

人里離れた地域や高齢化が進んでいる地域では、あえて公民館まで出向がなくても、住民の意志表示が可能な未来志向の小規模地区OSが有効である。※OS：Operating System

環境整備協力金

日本海及び沖縄県・鹿児島県南部の海岸には、膨大な海洋漂流ゴミが絶え間なく流れてくる。国の財政やボランティア活動では、到底対応しきれない量である。

このような課題を地元で解決するため、観光客向けに環境整備協力金を募る事例がある。当社はそのソリューションを提供し、自治団体の財政支援及び環境保全活動を支援している。

「漂流ゴミは常に流れてくる」・「観光客は常に訪れる」・「地元住民は清掃することで常に収入源を確保する」・「きれいな海岸が常に保たれる」。変わることのない持続可能なSDGsを実現する。